2014年10月19日日曜日

なるみーたかふぇ in 三ノ輪

なるみーたかふぇ に行ってきた。その覚書き。 実際にメモに書き残せたのは半分以下。

メインは国立国際医療研究センター・国際感染症センターの堀成美先生と、特別ゲスト慈桜会 瀬戸病院の太田先生。
会場内はスタッフを含めて約30名。始終和やかでリラックスした雰囲気でした。

アメリカでこの時期に毎年感染症ウィークということで専門家が集まるので、それでアトランタに行っておりました。その最中にエボラが凄いことになってきて、また日本では風疹とHPVでなんなのよ、と肩身の狭い思いをしてきました。
太田先天性風疹は発表されているだけで45人。一部で内海聡氏が何でもそれだとか言ってて、それは違う。定義がちゃんと決まっていて、診断する時期とかそれに一致していたらちゃんと補償も受けられて金銭的な負担は避けられる。そういうちょっと調べたら分かることなのに、医師のくせにとやかく言って腹立たしい。
2013年春、3月だったか4月だったか、堀先生たちと集まって風疹について話し合いました。この風疹が広まっている状況がヤバイと思っている人達だけで集まって、勉強会とかやったのに、結局流行を止められなかった。とにかく悔しかった。
産婦人科医として、絶対風疹の流行を止めたかった。まさかこんなに大流行になるとは思ってなかった。
風疹の問題は、妊娠初期に掛かると赤ちゃんに色々な症状が現れる。白内障であったり心臓への障害であったり。一番多いのは難聴。こういった症状が現れる。
公式発表で風疹患者は2万だけども、掛かっても病院に行かないとか、医師が届けていないとかで、もっと実数は多いはず。
罹るのも旦那さんばっかりが多く、それで子供が心配で多くの人が中絶をした。その中絶をした数はカウントされていない。
質問数年前に麻疹が流行し、日本は麻疹輸出国だと揶揄されたりしました。その後の対策で麻疹の流行は収まったのですが、その時の教訓は活かされなかったのでしょうか。
太田あの時は麻疹対策だけをした。最初からMMR(麻疹・風疹・おたふくの3種混合ワクチン)やっとけばよかった。下手に麻疹の単独ワクチンがあったから、それで対応をしていた。当時に単独ワクチンでなく混合ワクチンでやっていたら、今日の風疹流行は防げていた。
日本だと、男性が仕事を休んで予防注射をするってなかなかやらないですね。多くの人は、知らない、関係無い、病院に行かない、来ない。イギリスなんかだと、もう当たり前に行列とかできて普通に報道されたりして。それでサンドイッチとかね、販売の人とかが来たりするんです。
質問料金が1万円とか結構するんですけども、安くなったりはしないのでしょうか。
それは他の物流とかと同じです。仕入れに利益を乗せて価格を設定している。利益がなければ病院も経営できないし、お医者さんや看護師の給料も出ない。それはもう病院次第。
太田渋谷区では医師会が1万3000円と価格を決めた。普通は8000円ぐらいなのに。ある程度は仕方ないことなのかもしれないけど。
あと7年後(2021年)ぐらいにもう1回アウトブレイクが起こる可能性がある。これはもう専門家の間では分かっていることで、それよりも若い世代ではみんなワクチンを打っているから大丈夫。だからあと1回、その流行をなんとか防げばもう後は起こらない。何とかなる。
質問抗体検査をしたら16倍だったが、また打った方がいいか、検査をした方がいいか。
太田打った方がいい。
不必要なことは避けた方がいい。お金の面もあるが、針を刺すというのもリスクだし。実際に針を刺すというので指先が痺れてしまうということもある。
質問昨年、夫が3回ワクチンを打ったが抗体価が上昇しなかったのですが。
医療者でなければ抗体価はさほど気にしなくてもいい。検査が100%正しいわけでもない。
太田ナビタスとかいいよね。21時までやってるし、ビジネスマンも通いやすい。
よくワクチンとか「医者は自分の子供にはワクチン打たない」とかネットとかにあるけど、全くの逆でみんなワクチン打ちまくり。HPVワクチンも子宮頸がんを6割防げるとされてるし、その他にも色々と防げる。子宮頸がんって、目で見える癌なんです。普通肺がんとか見えないですよね。胃がんは胃カメラを飲んだりしたら見えるけど、でも子宮頸がんは直にすぐ見える。そしてグレーなのも結構多くいて、それから癌になったり治ったりと、かなり多くいるんですね。そして癌になるかもと言われてショックを受ける人も多いんです。
子宮口をちょっと削るという手術もあるにはあるんです。でもそれには早産のリスクもでてしまうんです。そもそも子宮を摘出したら子宮頸がんにはなりません。アンジェリーナ・ジョリーさんが乳がん予防で全部摘出しましたよね。あれと同じ考えですけど、そうしたら子供が持てなくなります。そういうのもワクチンでは防げるんです。
9価ワクチンというのがあって、そろそろ認可(アメリカで?)されそうなんです。時々2価じゃだめだー!と言う人には9価推奨ですか?と聞きたい。
太田実際手術するとなると、周囲には大事な神経が集中している。膀胱だったりとか、大腸だったりとか。うまい人もいるが、私にはちょっとできない。
ワクチンの値段が高い!と言う人がいる。私も高いと思うけど、安くするという交渉をしてるかというと、してない。ブラジルでは13ドルで、安くするという交渉をして下がった。
日本では国産にこだわっているようで武田が頑張って作ろうとしている。行政よりも製薬会社の方がウワテで、厚労省にも今度製薬会社はこんなふうに言ってくるので注意してと色々助言をしているが、担当が2・3年で代わるので、中々うまくいかない。
オランダではポリオ以外は全部ワクチンは輸入にしている。なぜなら採算が取れないから。そして人種間の違いなんかもほとんど無いので、ヨーロッパの他の国で実績のあるワクチンはすぐに認可される傾向があるとのことです。
太田よく注射が痛いと言われてますけど、自分でも打ってみました。まぁ、がんになった時に比べてみればそんなもんかなと。あと、副反応のことも心因性と言われていますが、心因性と気のせいというのは全然違うんです。
心因性というのは本当になんでも起こる。ある方は母親の介護に疲れてある日突然立ち上がれなくなり、本人も一生立てないのかと不安になりました。よくよく話を聞いて、原因が母親の介護を1人でやっていてそれに疲れたからと判明し、他の兄弟と一緒に介護をすると決めたら立てるようになったんです。だからぞんざいに扱ったり、軽く心療内科に行けーみたいなのだと解決しないですね。
司会結核・梅毒についてお願いします。
結核菌を持ってても8割は発症しません。1割は1年以内に発症、残りの1割は一生のうちに免疫が弱まってきたら発症する。大阪は日本でもかなり酷い発症率でジンバブエ並。国境なき医師団が日本で活躍したのはこの件だけ。あ、あと震災の時もあったのかな。
太田BCGは大人の結核を予防しないんです。そして免疫はつかない。じゃあなんでワクチンを打つかって言うとそれに付随する症状を抑えることができるから。そして大人の結核も薬はあるから、複雑な結核菌でなければちゃんと治ります。
咳喘息とか医者に言われたら一番見逃しがち。咳が長引いたら疑うべきです。
梅毒はセックスで伝染る。コンドームでは防げない。オーラルセックスでも伝染る。ワクチンもない。
各地の学校に性教育で伺っているが、例えばコンドームでHIVを始め様々な感染症を防げます、と書いているがそれ以外の説明が全然無かったりする。先生側もどう教えればいいのかあまりよく分かっていない状況がずっと続いていた。それでも地道に、セックスをどう教えるかというよりも、大人になって赤ちゃんを生む準備として何を知っておけばいいのかというのを教えてきた。徐々に理解が広まっていっているようだ。そうでないとただのエロ話になってしまうことになる。先生の中にはコンドームと言えない人もいる。「コ、コ、コ、コンドーム」と口ごもり顔を真っ赤にして。そんなんだったらフェラチオとかどうすんのよと言うと、もうキャーっとなってしまう。学生からは毎回アンケートに常に「友達や漫画などからでは分からないことが分かった」とか「相手をちゃんと選ぶようにします」とか「母子手帳を見せてもらうことにします」とかを頂いている。私の言ったことをいつまでも覚えていることは無いと思うけども、何かのきっかけになったらいいと思っている。
セックスは、延期ができる、相手を選べる、コンドームが使える、ワクチンが使える、検査ができる、治療ができる。この6点は毎回教えてきた。
梅毒は日本では圧倒的に男性の患者が多いが、20代では女性も多い。もし妊婦に感染すると50%は胎児で死亡。その他は色々な障害が残る。感染力がとても強い。
どこでどう感染したかというのがとても問題になる。夫・妻それぞれがどこでどういうふうに感染したか。陰茎を膣に挿入して射精するのだけがセックスでは無い。風俗店で口で行うサービスでも感染する。妻が感染した時に、夫が青い顔をしている時もあれば、逆の場合もある。話を聞いて「私はセックスしてません」と言ってもオーラルセックスでも伝染るのだから、それだけでは話が通じない。病気は治せても家族間の問題は解決できない。
C型肝炎もセックスで伝染ることが判明した。B型もそうなんだけど、C型もそうだと話をすると医者もみんなメモを取る。
太田ヘタな医者より堀成美(←今回一番の名言)
C型肝炎も治せる病気になったのですが、薬を2剤使います。その1剤が800万円。つまり計1600万円。金銭的には無理じゃないか。
質問検疫で引っかかっても大病院行かないで町の開業医に行ってから紹介状をもらう、みたいな話がありましたが。
それは盲点でした。いきなり大病院に行くと高い初診料を取られるから避けたくなるというのは分かります。
太田検疫での紹介状も有効ですよ。
エボラは1976年からあるので、ウィルスの性質はもう分かっています。今までは村で発生していましたが、今回は都市部で発生してしまいました。
実際に、トリートメントセンターでの死亡は2割、あとの8割は各家庭だったり。今まで色んな訓練を受けてきたが、住民が刃物や石を投げたりと反抗的になる事例にはどうすればいいか、分からない。
やることは簡単で分かっています。発症した人を隔離するえばいいだけです。
ナイジェリアなんかは、経済的にもリベリアの数百倍恵まれていて、感染症対策もしっかりとできている。だから今回もすぐに収束宣言が出された。
みんなの不安は大きいと思う。不安の次は怒りが来る。でも怒りは感染症対策としては有効ではない。みんなでなんとか頑張っていきましょう、というのがいい。
エボラが、例えば日本人の看護師が感染して日本国内で治療するとなったらどうなるか。恐らくマスコミは騒ぎ立ててツイッターは炎上するでしょう。そしてその伝染った人の文集とかが報道されたりして。また、大江戸線には乗ったのかとか、騒いだりするのでしょう。そして、例えばうちの病院であったら、その上空をヘリコプターが連日飛んでたりするのでしょう。でも、どういう影響があるかというと、患者さんは隔離して、対応する人は宇宙人みたいな防護服着て、それだけで他に何の影響もありません。それですぐに終息します。
今回のエボラに関して、対策は日本はショボイようですけど、よくやっています。

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