2012年1月26日木曜日

いい光景を見た

いつも通り、献血ルームで献血をし、ジュースを飲みながら休憩していた。
ふと目を上げると、高校生の男の子がいた。椅子の位置関係から、彼は向こうを向いて座っていた。するとそこに高校生の女の子が歩み寄ってきた。
「献血できなかった。数値が足りないって」
よくあることである。恐らくは比重不足であろう。彼女以外にも多くの人が引っかかる。多分献血をしに来て、できない理由ナンバーワンではないかと思う。

いつの間にか彼女の方が椅子に座っていて、彼氏の方はそのすぐ横に立っていた。
すると彼氏が彼女の頭をナデナデし、その頭を抱きしめた。
いいな、と思った。

比重不足は本当によくあることなので、別段落ち込む必要は全くない。特に女性はなりがちである。彼女の方にはしっかりと体調を整えて、食生活なんかも改めてもらって、また献血に協力してもらえたらそれでいい。
ひょっとしたら、彼らにとってはデートの一環でふらっと立ち寄っただけなのかもしれない。どういった事情なのか全く分からない。別に知る必要もない。
ただ、献血しようとするその心が嬉しく思う。その心を実際に形に表して、行動に移してくれたのがありがたい。

そして今回は献血できなかった彼女の心情を慮って彼氏が慰めているというのも、また嬉しい。
似たような光景は私が献血を始めた20年ぐらい前からもあったろうし、もっと前からもあっただろうし、またこれからもあるのだろう。そのずっと変わらない光景に会えたのが嬉しい。
それらの全てが、いいな、と思った。

温かい気持ちになって献血ルームを後にした。

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